第3章 2
全ての話を聞いて、色々な感情が込み上げて来る。
天竜人への底知れぬ怒り。
ひまわりの子達が無事な事の安堵。
でも怖い思いをさせた事には変わりがなしおじいちゃんにも迷惑かけた。急にいなくなって心配してるだろう。
それに私は罪人となってしまった。
わかっていた事だった。天竜人に手をあげたのだ。
だけれども罪人ともなれば、ひまわりの子達の成長を陰ながら見守る事もできない。
そもそもシャボンディ諸島に戻ることすら出来ない。
幸せに感じていた生活、帰る場所、血の繋がりはないが兄弟のような存在、守るべき存在、夢、全てを無くしてしまったんだ。
事件の少し前にもたった1人の友人を亡くしたばかりなのに。
私に残されたものはなにもなかった。
また、溢れ出しそうな涙を必死に堪えた。
罪人となった以上、これ以上2人にも迷惑はかけられない。
少しの沈黙の後、
『レイリーさん、話してくれてありがとうございます。』
と言って頭を下げた。
本当はすぐにでもここから離れた方がいいのだろう。
罪人を匿うことも犯罪だ。
だが、今はホントに頭が痛くて起き上がるのも辛い。
体調が良くなるまででもここにいさせてもらうことはやはり迷惑だろうか。
少し考えこんでいると、
ル「!俺の仲間になれよ!訳あってしばらくここで修行してんだけどよ、2年後には仲間と新世界を目指すんだ!みんないい奴らだからももえも絶対気にいるよ!いいだろ?」