第10章 9
ローは、すぐに眠りについていた。
ローの寝息が聞こえると私も眠たくなってすぐに眠った。
眠りが浅かったのだろう。微かな音で目が覚める。まだ夜中のようだ。
音の方を見るとローが寝ているソファの横にあったローの帽子が落ちていた。
ローは、眠ったままうなされていた。
狭いソファで何度も寝返りを打っていて苦しそうだった。
私は起き上がるとローの側に行き声をかけた。
『ロー。大丈夫?』
ローからの反応はない。
私はローの手を握る。すると少し動きが落ち着いた。
しばらくすると、規則正しい呼吸になった。
怖い夢でも見たのかな。と空いている手でローの頭を撫でる。
再びすやすやと眠り出したローを確認し手を離す。
ローは掛け布団はいらないと言っていたけど、今の時間は少し肌寒い。私は女部屋に行って掛け布団を取ってくるとローにかけた。
そして再び医務室のベットに寝転んだ。
私も無人島にいた頃、夢にうなされて、ルフィに抱きしめてもらってたなぁ、と懐かしく思う。
ルフィは、フランキーに私と一緒に寝れるベットを作って欲しいと言っていた。俺の抱き枕なんだ!なんて言われてたっけ。
ナミが私が男部屋で寝る事も、ルフィが女部屋で寝る事も絶対にダメだと言って結局私は女部屋で寝る事になった。
フランキーがさっとベットを作ってくれた。
そんな事を思い出していると私は再び眠っていた。
朝になり私は目を覚ます。
ローはまだ眠っていた。
出来るだけ静かに身支度をしていると、
ル「!」
と、ルフィが慌てて医務室に入ってきた。
『どうしたの?ローがまだ寝てるから静かにね。』
ル「何でトラ男がここで寝てんだよ。」
『私の体調の事心配してくれてたんだよ。』
ル「看病なら俺がしたのに何で俺を起こさなかったんだよ。」
ルフィが怒っているのが伝わった。
『ごめんね。私も一人で寝よかと思ってたんだけど。それにルフィにはただでさえ無理させてたから起こすの悪いなって。』
ル「だからってよーお前は何、、、
ロー「朝からうるさいやろーだな。昨日、買い出しから帰ってきたらこいつが一人で寝ようとしてたから念のためここで寝ただけだ。
俺の医者としての判断だ。こいつは悪くない。」
何か言いかけたルフィの言葉を遮ってローが言う。
ル「わかったよ。」
ルフィは部屋から出て行った。