第7章 6
サイド
それから何度も季節は巡り私は穏やかな日々を送っていた。
ひまわりの子供達も大きくなったし新しい子供達も加わった。
魚人の子供達も増えていたが、村の人達は歓迎してくれていた。
今は手長族と呼ばれる種族の子どももいる。
ひまわりはみんな仲良く暮らしていた。
エースが白ひげ海賊団の2番隊隊長になったことを知った。
エースの弟が海賊になった事を知った。
おじいちゃんの小言は増えるばかりだ。
あれから1度もエースとは会えていない。
船長を降りた事は意外ではあった。エースの中で何か変化があったのかも知れない。
それは私がここでいくら考えても知るすべもなかった。
船長は降りても四皇白ひげ海賊団の2番隊長。確実に世間に名を知らしめた。
エースはすごいなぁ。私も頑張ろうと思う。
エースは約束の事なんて忘れているのかもしれない。
それも仕方ない事だと思う。
私の夢もエースの夢も終わりはないのだ。
もう、会う事はないかも知れない。
それでも、あの数日間の思い出が私を強くしてくれている事に変わりはなかった。
毎朝の日課。朝起きて私はニュースクーのから新聞を受け取る。
私は思わずニュースクーから受け取った新聞を落としてしまった。
【白ひげ海賊団2番隊隊長 火拳のエース公開処刑決定。】
一面にでかでかと書かれた文字の下にエースの写真が載っている。
記事を読むとエースはもうすでにインペルダウンに収容されていて1週間後にはマリンフォードで処刑される。
『そんな!!』
あまりのことに膝から崩れ落ちる。
リリーがどうしたのと新聞を拾って読んでいる。
リ「エースは簡単に捕まるような人じゃないでしょ。とりあえずガープさんに確認してみたら?」
私は起き上がり、リリーの提案に従う。
でんでん虫はなかなか繋がらなかった。
やっと繋がりおじいちゃんにエースの事を聞くと、事実だと聞かされた。
私はおじいちゃんを責めた。
エースは海賊であっても無闇に人を傷つけたりしない。
処刑されるような人はもっと沢山いる。
何故エースだけが公開処刑なんてされなきゃいけないのか。
私は責めながらいつのまにか泣いてしまっていた。
ガ「これがエースの選んだ道じゃ。」
おじいちゃんの声は震えていた。
その晩、私は眠ることが出来なかった。