第26章 25
ルフィに触れられた所の熱はなかなか下がらなかった。
ルフィは珍しく顔を赤くし、それでいて私を射抜くような目をしていた。
少し余裕のない表情に掠れた声で好きだと言われた事を思い出すと全身に熱が籠るような感覚を覚えた。
ルフィが相手とはいえ、胸を触られたりして抵抗せずに受け入れてしまった事に自分でも驚いた。
それどころか、心の底でもっと触って欲しいと思っていた。
私は凄く恥ずかしくなった。
甘い声を出す自分を思い出しとても後めたい気持ちなり自身の頬を叩いた。
ルフィ達が出航してからも、私たちは忙しくしていた。
木を切り壊れた家を修繕したり、怪我が治っていない人にはローが治療をしていたのでその手伝いをしたりしてあっという間に時間は過ぎた。
しかしルフィがいないとこんなに静かなのかと時折すごく寂しくなった。
ルフィは事あるごとに、笑って話かけてくれていた事に気がついた。
出航したばかりだというのにルフィに会いたくなった。
夜なると、モコモ王国に来てから特に元気のないもものすけを寝かしつけた。
もものすけが眠った事を確認し、外へ出た。
疲れているはずなのに眠れる気がしなかった。
すると空を眺めるローを見つけた。
ロ「あいつは寝たのか?」
ローは振り返ってこう言った。
ローの隣をトントンとしている。私はローの隣に腰掛けた。
『うん。色々背負ってるけどまだ子供だもんね。不安みたい。』
ローの隣に座るとローは私との距離を詰めた。
ロ「不安そうなのはお前も一緒だな。麦わら屋がいねぇと不安か?」
ローは私の頬を撫でてこう言った。
『シャボンディ諸島から飛ばされたからはずっとルフィが側にいてくれたから。』
ロ『そうか、、、なら今は俺が側にいてやる。だから安心してろ。』
ローは優しく抱きしめてくれた。
ローの体温は心地よかった。
ローに抱きしめられながら、私は罪悪感を感じた。
ルフィがいなくて寂しいと思っていた気持ちがローの体温で満たされていく。
結局は誰かに甘えていたいだけなのかもしれない。
そんな自分に嫌気がさした。
これ以上自分を嫌いになりたくなかった。
『そんなに甘やかさないで。ルフィやローがいないと寝れなかったり、不安になっちゃう自分が嫌だよ。私は自分の気持ちはわからないのに2人の気持ちは利用して、ただ甘えてるだけなんだよ。』