第26章 25
サイド
バルトロメオさん達と別れた私たちはカン十郎さんの書いたドラゴンに乗り巨大なゾウの足を登っていた。
カン十郎さんの画力の問題だろう。
ドラゴンは何とも頼りのない足取りで必死に私たちを運んでくれた。その姿はとても愛着が湧いた。
登っている途中錦えもん達はゾウで仲間の忍者を探しているという事を聞いた。
忍者という言葉にロビン以外のみんなの目がいっせいに輝く。
私もその1人だった。
よく男の子にせがまれた読み聞かせていた絵本を思い出して、どんな忍者に会えるのだろうとワクワクした。
すると上から何かが落ちてきて、その衝撃で錦えもんたちはドラゴンから落ちてしまった。
仕方なく、私たちは先に進むことになった。
一足先にゾウに着いた私たちは乗せてくれた龍とお別れをしてゾウの背中に建つ国、モコモ王国へと足を踏み入れた。
モコモ王国の門は開いており見張り台には誰もいなかった。
門はこじ開けられた様子だった。
何者かにあらさらた様子に私は不安になった。
しかし、気がつくとルフィに担がれて猛スピードで森を抜けようとしていた。
私は必死にルフィにしがみついた。
『ルフィ!怖いよ!それに、みんなと逸れて平気なの?』
私は必死にこう伝えると、いったん私を下ろして横抱きにしてくれた。
ル「あいつらなら、大丈夫だろ。あの木おもしろそうだろ!色んな景色を見せてやるって約束しただろ?行ってみようぜ!」
ルフィは私の頭をクシャクシャにしながらこう言った。
ル「少しはスピード落としてやるけど、しっかり捕まっとけよ!」
ルフィは片手でしっかりと私を支えながら空いてる腕で器用に森を駆け抜けた。
途中、ミンク族に囲まれてしまったが、犬のミンク族のワンダさんが助けてくれた。
どうやらナミ達の元に案内してくれるらしい。
ワンダさんに案内され、街中を通った。
街の中には明らかに破壊された跡が残っていた。
血だらけの磔台を通るとワンダさんの目に涙が浮かんでいるのが見えた。
私はそっとワンダさんの背中を摩った。
ワ「ユティア達は優しいな、、、。情けない姿を見せてすまない。」
私は黙ってワンダの背中を摩り続けた。