第23章 22
しばらくの寝顔を堪能して、そろろ俺も寝ようかと思った頃、気持ちよさそうにしていたの表情が急に険しくなった。
「お願い、、どこにも行かないで、、、」
苦しそうにしているは見てられずを起こそうとした。
『、夢だから起きろ。』
俺はを揺すった。
『ロー、、死なないで、、、、』
ついにはの目から涙が溢れた。
俺は息が止まるほど驚いた。
は俺が死にそうな夢を見て、泣いてるのか。
『、大丈夫だ。俺は死なない。』
俺はを抱きしめて背中を摩る。
こうしてやるとは少しずつ落ちつきを取り戻した。
「ロー、、、」
寝言で俺の名前を呼ぶたびに俺はを強く抱きしめた。
ドレスローザで死にかかった俺を見せてしまったからだろうか。
オオロンブスの船で泣いていたのももしかすると、俺が原因なのか。だから教えてくれなかったのか。
俺、かっこ悪りぃな、、、
それでもここまで俺を心配してくれている事が嬉しいと思ってしまった。
『俺は死なねぇから。夢でまで泣くなよ。』
俺の言葉は眠っているには届かず、波の音にかき消された。
結局、俺はを腕から離すことなく朝を迎えた。
が俺の腕の中でモゾモゾと動き出した。
『起きたか?』
「おはよう。ごめんね、気づいたら寝ちゃってた。」
こう言ったは夢の事は覚えてない様子だった。
顔を見られたくないのか俺の胸に顔を埋めている。
その全てが愛おしくての髪を撫でた。
『問題ねぇよ。寝れない夜はいつだってこうしてやるよ。』
寝起きの幼さの残るを見るともっと触れたくなってしまう。
夢にまで俺が出てくるんなら、あんなに心配してくれるのなら、もう俺の物になったっていいだろう。
俺はを足で挟み込み動けなくさせると、の顎を掬い俺の方に向かせた。