第22章 21
目が覚めるとローはまだ寝ていた。
無防備な寝顔に顔が綻ぶ。
私は寝ている間に離れてしまった距離を埋めるようにローの体に腕を回した。
朝ごはんを作りに行かないといけないと考えながらも、ローの側から離れたくなかった。
今日本当にゾウに付けばこんなに穏やかな時間はないのかもしれない。
最近はローのクマも大分薄くなっていた。
ローの寝顔、かわいいな、、
そんな風に思っていると、ローが眠たそうに目を開けた。
目が合うとローは私を抱きしめた。
ローの足は私の体を挟み込んで身動きが取れなかった、
ロー「人の寝顔まじまじ見るなよ。」
言葉とは裏腹に私を撫でる手はとても優しい。
『ふふっローの寝顔は可愛いんだね。いつもはかっこいい感じだけど。』
ロー「お前の寝顔はいつもアホヅラだがな。」
『ちょっ!!ひどいっっ!!ローのバカ!』
私はローの腕の中で暴れた。
ロー「冗談だ。それよりまだ朝飯作りに行かなくていいのか?」
『うん。そろそろ行かなきゃ。でも後少しだけ、こうしてたい。』
私は暴れるのを辞めた。
ロー「 ゾウに着くのが不安か?」
ローが強く抱きしめ直してくれた。
『少しだけ。でもみんなにも早く会いたいし、ローの仲間にも会ってみたい。』
ロー「そうだな。」
ローはしばらく私を抱きしめたくれた。
ローの体温が、私を安心させてくれた。
名残惜しくもあったが何とかベットから出て身支度を済ませた。
先に私が部屋から出ようとすると、ローに腕を掴まれローと向かい合わせになった。
ローが私の顎を掬い上を向かせた。
私が目を瞑るとローと唇が触れ合っった。
ロー「今日も和食が食いてぇ。」
『うん。任せて!』
私たちは微笑みあった。
私は部屋から出てキッチンに向かった。
私が料理をしているとゾロがキッチンに入ってきた。
ゾロ「今日も和食か。美味そうだな。」
ゾロは出来立ての卵焼きをつまみ食いしていた。
『もう少しで出来るから待っててね。』
ゾロはいつも通りの様子だったので私もいつも通りに返した。
そしてゾロはキッチンの椅子にドカッと座った。
ゾロ「悪かったな。昨日は。」
ゾロはテーブルに肩肘を付くとこう言った。