第22章 21
ローの提案はすごく嬉しかった。
話をよく聞くとローがお世話になった発明家さんにもらった麻酔銃を、私でも扱いやすいように出来ないかローの仲間に聞いてくれるようだ。
確かに眠るだけなら躊躇なく攻撃に参加できるかもしれないと思った。
『ローに相談してよかった。ホントにいつもありがとう。』
ロー「これくらいたいした事じゃねぇ。」
ローも私も宴で少しお酒を飲んでいたので、今日はいつもより早くベットに入った。
私はローの腕に頭を乗せた。
そしてローの体に腕を回した。
ローの体温と心音が心地よかった。
ロー「最近はずいぶん素直だな。」
ローは私の髪をずっと撫でてくれた。
少し前までローと触れ合うだけでドキドキしていたけれど、今はローの側の方が落ちついた。
少しするとコンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「さん。起きてますか?そろそろゾウに着くってきいて、、、。少し話を聞いてほしくて。」
ドアの前で聞こえる声はバルトクラブのクルーさんで、一緒にトレーニングをしてきた人だ。
さっきまで宴でも一緒に話をしていたのにどうしたのだろうか?
私はベットから起きあがろうとすると、ローが私に覆い被さった。
ロー「行かなくてもいいだろ?」.
ローいつもより、低い声で言った。
『でも話したい事があるって、、、』
ロー「おおかた好きだとか言って告白されんだろ。」
『えっそうなの?』
ローの意外な一言に私は頬を赤らめた。
ロー「他の男の事考えて赤くなってんじゃねぇ。」
ローは私にするどい視線を向けた。
そして私の顔の横に両肘をつくと、噛み付くようキスをした。
ロー「俺だけを見ろよ。」
『ローッ、、、』
と名前を呼ぼうと開いた口にローの舌が捩じ込まれる。
静かだった部屋にはリップ音が響いた。
ドアの外で遠ざかる足音が聞こえた。
ローの唇が離れ、私の口からはどちらの物かもわからなきなった唾液が垂れた。
ローは再び私を抱きしめた。
ロー「あんまり俺を焼かすな。次はキスだけじゃすまねぇぞ。」
そう言って先程の体制に戻り、何食わぬ顔で私の髪をまた撫でた。
私は恥ずかしくてローの胸に顔を隠したが、気がつくと眠ってしまっていた。