第21章 20
『ロー、おはよう。昨日はありがとう。ローのお陰でちゃんと寝れたよ。』
私はベットから出ると、ローは私の前に立ち私の顔を見つめた。
ロー「クマ、消えたな。」
そう言って私の頭をくしゃっとしてから私を抱きしめた。
ロー「あいつらが起きる前にも俺はもう行く。また夜に顔を出す。」
『ありがとう。ロー。』
なんだか恥ずかしくってローの顔は見えなかった。
かわりに私はローのシャツの袖を掴んだ。
ロー「そんな事されると出て行き辛れぇだろ。」
ローは少し困った表情をしていた。
『あっ、ごめんなさっっ』
私は急いで手を離して謝ろうとしたが、ローにおでこにキスをされて最後まで言い切る事が出来なかった。
ロー「朝飯、楽しみにしてる。」
ローは満足そうに笑い部屋を出た。
残された私は熱った顔を冷ますため顔を洗った。
朝からローにドキドキさせられっぱなしだったが、久しぶりによく眠れた朝は爽快だった。
ローが側にいないと眠れないことは少し情けなかったが、ローの優しさに救われた朝だった。
今日の朝食は私の担当だ。
身支度を整えてキッチンへ向かい調理を開始した。
海上ではやはり魚が多くなるが、今日は煮魚にした。
後はおにぎりや和物を作った。
みんな残さず食べてくれて嬉しかった。
後片付けをしていると、ゴンゴンッと大きな音がして何かあったのかとキッチンから外に出た。
さっきまで晴れていた空は、分厚い雲に覆われていて空から拳ぐらいのひょうが降ってきていた。
海も大荒れで船には沢山の穴が空いている。
私が驚いているとルフィが腕を伸ばして抱き寄せてくれた。
ルフィ「は中にいろ!」
ルフィはこう言っている間も片手でひょうを殴って粉々にしていた。
『でも、、、私もなんか手伝うよ!』
ルフィ「お前じゃ、どうにも出来ねぇだろ。俺はお前に怪我して欲しくないんだ。このひょうは俺たちが何とかするから。」