第21章 20
ロー「そろそろ寝るぞ。」
『うん。』
私は電気を消して布団に入った。
ローは床に鬼哭を枕にして横になった。
私が枕や布団を使ってと言っても全く受け入れてくれなかった。
ベットからはローの姿は見えなかった。
それでも時折感じるローの存在にドキドキした。
私は眠ろうと目を瞑った。
しばらく目を瞑っていると、ローが恋しくなった。
近くにいるのに体温を感じることの出来ないこの距離がもどかしかった。
私は眠る事が出来なかった。
ロー「?」
ローは私を呼んだ。
私は声の方へ体を動かした。
『ロー。』
ロー「寝れねぇか?」
ローは私の頭を撫でた。
『ローが隣にいないと寝れない、、、」
私を見つめるローの表情がすごく優しくて気がつくとこんな事をいってしまっていた。
ロー「お前、、、、、」
私は急に恥ずかしくなった。
『ごめんなさいっ。変な事言って、、、大丈夫もうすぐ寝れるはず!』
私は布団を頭までかぶって顔を隠した。
自分からこんな事を言うなんて、、、
するとベットが軋む音がした。
ローは私の横に寝転がり布団ごと私を抱き寄せた。
ロー「これで満足か。」
『ごめんね。わがまま言って、、、』
私は潜ったまま答えた、
ロー「問題ねぇよ。」
恥ずかしさからしばらく黙っているとローに頭の布団をめくられた。
ロー「そんなんじゃ息苦しいだろ。」
ローは私の頭を自身の胸元にくるように抱き寄せた。
ロー「コレで顔が見えねぇだろ。」
私はローの胸元で頷いた。
ローの少し早い心音が心地良かった。
ローの体温を感じて私はやっと安心する事が出来た。
ローが頭を撫でてくれていて、うるさかった心音は次第に静かになっていった。
ローの腕の中で目覚めたのは何度目だろう。
今日のローはまだ眠っていた。
私が少し動くと抱きしめる腕に力が入る。
私はローの腕から抜け出す事を諦めてもう一度目を瞑った。
二度寝してしまった私がもう一度起きると隣にローはいなかった。
上半身を起こして周りを見渡すとローは洗面台の前で身支度を整えていた。
ローの姿を見つけてホッとした。