第20章 19
『ロー、心臓に悪いから普通に呼んでよ、、、』
この時間は静かな船尾にいたローは、私と向かい合うと顎を掬って上を向かせた。
ローにマジマジと顔を見られてドキドキした。
ロー「眠れてないのか?」
ローは私の言葉は無視してこう言った。
ローに気づかれてしまっていた事に驚いた。
何で答えようか悩んでいると、
ロー「医者の俺に誤魔化しは通じねぇぞ」
と言われ、仕方なく本当のことを言った。
『うん。せっかくの個室なんだけど何だか眠れなくて、、、』
ローは私の頬を撫でて少し悲しい表情をした。
ロー「なぜ、俺に相談しなかった?」
『その、、、心配かけたくなくて、、、』
ローの表情を見ていると、ローに相談しなかった事に少し罪悪感が生まれて私は目を逸らした。
ロー「その体でトレーニングをしに行くつもりだったのか?」
私は下を向きながら頷いた。
ロー「少しでいいから寝ろ。付き合ってやるよ。」
ローはため息混じりにこう言うと壁にもたれて座った。
ローは隣をポンポンと叩いている。
私は素直にローの隣に座った。
ローの隣なら眠れる気がした。
ローは隣で無理するなよとか色々怒っているようだったが、すぐに話の内容は頭に入らなくなった。
ローの肩に頭を預けると、ローは私の頭を撫でて私の頭をローの太ももに移した。
ローの手がお腹の辺りに添えられていて凄く安心出来た。
目が覚めるとローは読んでいた本を閉じた。
ロー「よく眠れたか?」
私はお礼を言いながら起き上がるとパタリとローの帽子が落ちた。
ロー「時々眩しそうにしていたから。」
ローは帽子を拾って自分に被せた。
『ホントにありがとう!』
ローは私の髪をくしゃっとした。
ロー「みんな先に昼飯食べてるみてぇだから、俺らも飯にするぞ。」
時計をみるとお昼の1時を過ぎていた。
こんなに長い間ローはずっと側にいてくれたらしい。
私たちはキッチンに向かった。
私は、ローの好きそうなご飯を作って2人で食べた。
するとバンッと扉が勢いよく開く音がした。
ルフィ「起きたか。」
座っている私の後ろからルフィがおんぶするようにくっついてきた。