第20章 19
気まずそうにしているローが可愛くて顔がにやけてしまった。
みんなが知らない秘密を知ってしまった気がして嬉しくかった。
すると、お味噌を作っていたお鍋の吹きこぼれる音がして慌てて火加減の調節をした。
『吹きこぼれちゃうところだった!』
私は呟いた。
ロー「俺が料理出来ねぇ事を知って喜んでるからだ。」
ローは不貞腐れているようだった。
私はまた、フフッと笑うとローに睨まれてしまった。
今のローに睨まれたって全然怖くなかった。
すると、ロビンが新聞を持ってキッチンに戻ってきた。
ロビン「あなたたち、何だか新婚さんみたいね。」
ロビンは笑ってこう言った。
私は思ってもみなかったロビンの発言に顔が真っ赤になった。
ローはチッと舌打ちをしてキッチンから出ようとした。
めずらしくローの耳が赤くなっていたのに気がついて、また顔がほころんだ。
ロビン「フフフッ可愛いわね。あなたたち。で、どうしてお魚はこうなったの?」
魚を見てこう言ったロビン。
ローは一瞬立ち止まったが、そのままキッチンを出ていった。
その後、ロビンはまた料理を手伝ってくれて、おにぎりとお魚とお味噌汁とサラダいった簡単な朝食が完成した。
ご飯の匂いにつられてみんなが起きてきた。
バルトロメオさんは麦わらの一味である私たちが作ったご飯を見て涙を流して喜んでくれた。
ゾロ「食えりゃあ、何でもいい。」
フランキー「たまにゃ、素朴な飯もいいもんだ。」
ブルック「例え味はサンジさんの方がよくっても、美女二人が作ってくれたという事に意味がありますねーヨホホホ」
ウソップ「なかなかやるじゃねぇか。うめぇー!」
ルフィ「の飯、何だか無人島を思い出すなー。素朴でうめぇ!!この洒落てるサラダはロビンが作ったんだろ!うめぇ!」
素朴が褒め言葉なのかは悩ましいところだけれど、みんな美味しそうには食べてくれて作った甲斐があった。
ローも食べてる間は無言だったけれど、食べ終わると「美味かった。ご馳走様。」と手を合わせてくれた。
そうして、ゾウに着くまでは朝ごはんをロビンと2人で交代制で作ることになった。