第20章 19
ローの隣は安心出来た。
話しながら眠たくなってくると私は自らローの太ももに自分の頭を預けた。
ロー「おい。寝るんならちゃんと布団で寝ないと本当に風邪ひくぞ!」
『この船の何処が寝室かわかんない、、、』
ロー「聞いとけよ!それぐらい。」
眠たくて返事すら出来なくなっていた。
ローに触れただけでいつもドキドキしていた心臓は眠気には勝てなかったようだ。
ロー「今日だけだぞ。」
そう言うとローは私の髪を撫でた。
目覚めた時はローの腕の中だった。
がっちりと回された腕で身動きが取れなかった。
密着する体が恥ずかしくて起こさないようにこっそりと起きあがろうとすると、回された腕に力が入った。
ロー「起きたか?」
ローはまだ眠たそうな様子だった。
『おはよう。ごめんね、気づいたら寝ちゃってた。』
この距離でローの顔を見る事は出来なくて、胸に顔を埋めたまま言った。
ローは私の髪を撫でた。
ロー「問題ねぇよ。寝れない夜はいつだってこうしてやるよ。」
ローの寝起きでいつもより掠れた声をしていた。
ローは両足で私を挟み込むと私の顎を掬ってローの方に向かせた。
優しい顔をしたローとバッチリ目が合ってしまう。
寝起きの気だるそうな雰囲気はローをより大人っぽくさせていて私はドキドキせずにいられなかった。
早くローから離れないとと思っていても体が動かない。
ローは私の額にキスを落とす。
ダメだとわかっているのに抵抗しない自分がいた。
ローは目元にや耳たぶにもキスを落とす。
そして耳元で「口にキスしていいか?」と聞いた。
私が答えるまでもずっと首筋にキスを落としている。
ダメって言わなきゃと思いながらも、何も反応出来なかった。
ロー「沈黙は肯定と捉えるぞ。」
ローは私の頬に手を添えて唇にキスをした。
私は目を瞑った。
私たちは角度を変えて何度も何度もキスをした。
ローと触れ合った所から感じるローの体温がローが生きてる実感を与えてくれた。
ローは唇を離すと、すぐに私を抱きしめた。
ロー「何故、抵抗しなかった?」
私は自分でもどうして抵抗しなかったのかわからなかったら。
私はローの質問に答えられずにいた。