第19章 18
『ロイドってっ!!前の参謀総長か!!』
ハック「あぁ、そうだ。サボが来た頃にちょうどオモチャにされたしまったらしい。」
『すぐ戻る。』
の父親が今この国にいる。
数々の書類に名前がありながら、誰も存在を忘れていたのはオモチャにされていたからなのか。
それなら辻褄が合うな。
まさかこんな運命があろうとは。
革命軍の船に着くと白髪で長身の男性の姿があった。
前髪で片目が見えない。
この人は強い!!
離れて見ただけでも分かった。
ハック「さっきドラゴンからも連絡があった。ドラゴンもロイドの事を思い出したようだ。ロイドをバルディゴへ連れて帰るぞ。」
ロイド「君がサボ君だね。すまないがよろしく頼むよ。」
ロイドさんは穏やかに笑った。その顔はとそっくりだった。
『はい。こちらこそ。』
俺は、サイドテーブルの中身を見た事を言うべきだろうか。
今、この島にがいることを知ったらロイドさんはどうするんだろうか。
『悪いがロイドさんと2人だけで話をさせてくれるか。』
ハック「まさか、ロイドを疑ってるのか?」
ハックは信じられないと言った顔で俺に言った。
ロイド「ハック、サボくんの行動は正しい。私も参謀総長の立場ならそうしてるさ。」
何だか俺がロイドさんを疑っているように勘違いされているようだが、2人で話せれば何でもいい。
ハック達に出航の準備を任せて俺たちは船から離れた所で2人きりになった。
ロイドさんは俺が話すのを待っている。
俺は何から話せばいいのか悩んだ。
そもそも話すべきなのか。
『俺は今ロイドさんが使っていた部屋を使っているんです。』
ロイド「そうか。」
ロイドさんは待ちの姿勢を崩さない。
『寝室も俺が使っています。』
ロイド「ああ。」
ロイドさんは片目を前髪で隠したまま俺の顔をじっと見つめた。
2人の間に気まずい沈黙が流れた。
俺はこの先何と言ったらいいかと考えていた。