第18章 17
子供「ちゃんの事助けてあげて!あの人たちがちゃんを捕まえちゃうの!」
俺は子供の頭を撫でた。
事情を詳しく聞くと、少し前にこの孤児院で事件があったらしい。
天竜人の妻になるように言われたを庇ったこの孤児院の副院長が天竜人に殺されたと言うのだ。
そしてこの孤児院の院長でもあるが天竜人を撃ったのだという。
天竜人に弾は当たらず、かすり傷すらしていないというのに天竜人は大騒ぎしてに懸賞金までつけて行方を探しているらしい。
は天竜人を撃ったあと忽然と姿を消しているらしい。
こんなに酷い事件が起こっていたなんて。
本部にいたらいち早く情報を掴んでいたのに。
天竜人の奴、あいかわらず腐ってやがる!!
すると子供が、の手配書を見せてくれた。
白い髪に、海のような空のような綺麗な目。
穏やかに笑うすげー綺麗な女。
俺の心臓がバクバク言ってるのがわかった。
俺はこいつを知っている、、、、、、
この景色もそうだ!!
全てあの写真の中で見たことがあったんだ!!
俺が革命軍の参謀総長にまでなった時を思い出す。
俺は革命軍にずっと不在だった参謀総長に就任した。
俺は本部に寝室付きの自室を与えてもらった。
前の参謀総長も使っていた部屋だ。
革命軍の中に、もはやオカルト話のようにになっていることがある。
革命軍の創設メンバーである、前任の参謀総長の事を誰も知らないというのだ。
数々の書類にその名前は記されているが、ドラゴンさんですらその存在を知らないという。
何ともおかしな話だった。
そんな曰く付きの部屋を俺は使うことになったが、幽霊が出るわけでもなく寝室もあって広いこの部屋を俺は気に入った。
ある日、寝室のサイドテーブルの引き出しが二重底になっている事に気がついた。
その二重底を開けてみる。
するとそこには白い髪をしたとても綺麗な目をした子供の写真が何枚も出てきた。
どれも隠し撮りのような物で背景はどれも同じ立物だった。
その他に日記や本なども見つかった。
俺は恐る恐る本を開いた。