第16章 15
ロー「まぁ、いい。その服は誰のなんだ?」
『服?これはドフラミンゴの部下に絡まれてた時にサボさんが助けてくれて、その時貸してくれたの。』
服を見るとかなり汚れてしまっていた。洗濯したら綺麗になるだろうか。私はこれ以上汚さないようにサボさんのジャケットを脱いだ。
ロー「俺のを貸してやる。少し汚れてるが我慢しろ。」
ローは着ていた服を脱ぎ上半身が裸になっている。
相変わらず少し機嫌の悪いロー。
ここは素直に服を借りることにした。
『ありがとう!船で洗って返すね!』
ローの服を着るとローは満足そうに笑った。
さっきからなかなか目を合わせてくれないローの耳が少し赤い事に気づいた。
『ローって、やきもちとか焼くんだね。』
私は少し意地悪したくなってしまい、ローの目を見て言った。
すると、ローは慌てて目を逸らした。
「ふつー焼くだろ!好きな奴が他の男の腕で寝て、知らない男の服着てんだぞ!」
ローはいつもより小さな声で言った。
ローは否定するだろうと思っていたのに、真っ直ぐに気持ちを伝えられて、逆に私が恥ずかしくなってしまった。
『そっか。ごめん。』
私は真っ赤になった顔を逸らして言った。
ロー「さっきまでの余裕はどこ行ったんだ?」
ローは逸らした私の顔をローに向かせた。
ロー「これは俺を揶揄った罰だ。」
ローはそう言うと私のおでこにキスをした。
ローの唇が離れてから私は自分の両手で顔を隠した。
ロー「その赤い顔が引いてから戻れよ。」
ローは立ち去ろうと腰を上げた。
私はその腕を掴んでローに抱きつく。
『ローが死んじゃうんじゃないかって、、、、、ローが生きててよかった。もう、無茶しないで、、、、』
私は揶揄われに来たわけではない。今思っている事を言わないとタイミングを逃してしてしまうと思い私の気持ちを伝えた。
言葉にすると今までのことを思い出してしまい、勝手に涙が流れた。その涙をローが拭ってくれて、抱きしめ返してくれた。
ロー「あぁ。約束する」
ローは私の髪をクシャクシャとすると、散歩してくると言って何処かへ行ってしまった。