第12章 11
1人になっても、心臓のドキドキは治らなかった。
ローは私が好きだからキスしたと言っていた。
ローはドレスローザでの作戦が終われば答えを聞かせてほしいと言っていた。
好きと言われた答えは、私もローが好きかどうかだろうか。
私も好きだった場合は、私とローは恋人同士になるのか。
恋人同士になった場合は2人でデートをしたりするんだろう。
町で見かけたりする恋人同士はさっきのようなキスをするのだろうか、、、
なかなか考えがまとまらなかった。
知識としての恋は知ってはいる。
でも私は、恋を知らない。
異性として誰かを好きになった事がないのだと思う。
男女で好きの種類がかわらないように思っていた。
好きだからキスしたいといった感情は持った事がなかった。
エースにキスされた事を思い出す。
エースの事はホントに好きだった。
エースの事をかっこいいと思ってもいたし、キスされても嫌じゃなかった。
それでも、告白されてすぐ会えなくなってしまいこの気持ちが恋なのかは結局はわからなかった。
ローのキスは何よりも恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
普段のローは見た目や表情とは反対に優しくて頼れる存在だけど時々子供っぽい所もあった。
そんなローが急に大人っぽくなって全く知らない顔をしていて、
何だか体が熱くなる感じがした。
嫌だったかも覚えてない程余裕がなかった。
『はぁ、、、』
心臓のドキドキは収まりつつあったが、私の考えはまとまらなかった。
明日、ローとどう接すればよいのだろう。
私は何とか女部屋に戻った。