第12章 11
サンジは私の肩に手を置き
サ「さん、、、しっかり体力の付く飯作ってる。」と
言ってくれた。
サンジの優しさに胸が痛んだ。
自分でもムキになっているだけな事はわかっていた。
それでも、今までのことを考えてしまう。
エースとリリーが死んでしまった時、この能力が使えていたら2人が死ぬ事はなかったのではないか。
魚人島でもパンクハザードでも、みんなに守ってもらってばかりだった。
私は強くなりたかった。
私はゾロにお願いしてトレーニンを再開したが、こんなフラフラ状態でゾロに勝てるはずはなかった。
ゾ「そろそろ終わるぞ。飯の時間だ。クソコックが何か作ってんだろ。ほら行くぞ。」
『うん。わかった。付き合ってくれてありがとう。』
気づけば太陽はもう沈みかけていた。
ゾロはいつものように手を差し出してくれた。
私はその手を取るもバランスを崩してゾロが抱きしめる形で受け止めてくれた。
『ごめんね。足に力が入らなくなっちゃった。』
私は力なく笑ってゾロから離れようとすると、ゾロにそのまま肩に担がれた。
ゾ「キッチンまで運んでやる。飯食ったらすぐ寝ろよな。」
と言いながら、既に歩き出していた。
『それじゃあ甘えちゃおうかなー!楽ちん楽ちん!』
恥ずかしくなってわざとふざけてしまった。
ゾ「調子に乗るな!ほらっ!」
そう言ってキッチンのドアを開け、私を少しだけ雑に椅子に下ろした。
サンジが怒ってくれているが、ゾロには響いていなさそうだった。
『ゾロ、ありがとう!』
ゾロはキッチンを出ていった。
サ「疲れたろ。先に食べるか?」
サンジはお水をテーブルに置いてくれた。
『みんなを待つよ。ありがとう!サンジ、さっきはありがとう。
いつも、心配かけてごめんね。』
サ「いや、いいんだ。ついつい心配しすぎちゃって。器の小さい男ですまないな。」
『そんな事ないよ。サンジが心配しないでいいくらい強くなるね!』
サ「、、、いくらさんが強くなったって、俺はさんの心配ばかりしてそうだな。」
サンジはタバコに火をつけた。
サンジの言っている意味はよくわからなかった。
強くなったら心配しなくなるんじゃないかと思ったけどそうではないらしい。
みんなが揃い、ご飯になった。
サンジのご飯は本当に元気が出た。