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ウチの悪魔は『待て』が出来ない

第4章 甘すぎ天使とおねだり悪魔





…………とは、言ったものの。



「何これ全然計算合わないじゃん」


あーもうやだやだ。
帰りたい。
気付けば社内にいるの、あたしだけ。
お腹すいたなぁ。

「もー!!エクセル嫌い!」



「何、小山内ってそんなキャラだった?」


んー!!
と伸びをした途端聞こえた笑い声。
思わず振り返れば。


「え、荻野さん?」


2個上の、同じく営業の先輩がそこにいた。
営業のノウハウをこの人から教わった。
今は確か、小鳥遊くんの指導係。


「こんな時間までどーしたんですか?」
「それはこっちのセリフ。なんで小山内が事務の仕事なんてしてんの?」
「あ、いやこれは…………」
「そんなだから押しつけられんだよ。って何電卓?はぁ?なん桁だと思ってんだよおまえ」
「…………ですよねぇ」
「そりゃ計算あわねーだろーな」
「…………ですよねぇ」

「ったく。エクセルはこう使うんだよ。…………ほら、出来た」

「…………神」
「バカかおまえ」
「すみません…………」
「俺のPcにデータ半分送って。手伝うから」
「え、いやさすがにそれは…………」
「明日の朝まで退社しねーつもりかよ」

う…………。

「ふたりでやった方が効率いいだろ、ほら早く」
「…………すみません」


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