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BAD guys(ヴィラン・鬼・悪役)R18短編

第1章  Bocca della Verità 死柄木弔(ヒロアカ)


彼女から距離を取り、呼吸を整える

「ハァハァ…」

死柄木の推測はほぼ正しかった

歩の個性、真実の口には段階がある

彼女の声や目は異性を虜にするフェロモンが多く含まれる

そのため普段の彼女はいつも特殊な眼鏡を掛け、なるべく会話をせずにメールで他者とコミュニケーションを取る

と言ってもほとんど表舞台には顔を出さず、人との接触を絶っているのだけれど

虜になった異性は性的接触を求めて彼女に近づき、キスをしたり至近距離で声を聞くことで、より多くの興奮物質が分泌され、彼女を犯したい欲求で脳内が支配される

ーそして

挿入したが最後、陰茎は真実の口によって食い千切られ、その部分から身体中が壊死して死に至る

という何ともヒーローらしからぬ個性なのだ



そして、その個性に気づいたとして

逃れる術はない

死柄木は挿入すれば死しかない、と分かっていても

犯したくてたまらない



ただ1つ方法があるとすれば

ここでこの女に五指で触れ、先に崩壊させる…



ったく…

犯して壊してやろうと思ってたのに…

犯したらコッチが壊されるなんて



「フフフ…ハハハッ」


「何が面白いの?」


「とんだ個性だな」


個性の内容を死柄木に勘付かれた歩は、作戦失敗を悟った

別に構わない

失敗しても死があるだけ



さすが悪のカリスマ

私の術中に嵌りながらも、自我を保っている

彼は間も無く私の身体に五指で触れるだろう



「なぁ…お前、名前何?」

死柄木が近づいてきて耳元で言う


どうせ死ぬのだから名前ぐらい明かしても良いだろう

「歩…」

「歩か…」

どうして名前など聞きたいのか

間も無く壊す女の名など、どうでもいいのに


「これからヤんのによ、ヒーロー名で呼ぶとか萎えんだろ?」

「え?」


コイツは何を言ってるのか

挿入してしまえば、壊死していくと気付いたはずなのに


怪訝な表情を浮かべる歩


「考えたんだよ、お前を抱かずに壊すか…お前を抱いて壊されるか…

人生の最期は良い女の上で腹上死も悪くない」


そう言って死柄木は不気味に笑う


「ただ…お前も一緒だ

俺だけチンポ食い千切られて腐るなんてゴメンだからな

壊死し始めたら俺はお前に五指で触れる」
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