第1章 Bocca della Verità 死柄木弔(ヒロアカ)
「だから要するに何が言いたいかっていうと…お前は被害者、これは正当防衛…だが、同時にかなり危険な個性であることもまた事実だ」
そうしてシミズ刑事はある提案を歩にした
歩の個性はおおよそ世間からヒーローとして認められる類のものではない、よって警察上層部直轄の暗殺ヒーローとして秘密裏に活躍するのはどうかと…
警察が暗殺などと公には出来ないので、裏組織として暗躍することになるのだが、なぜかシミズ刑事は浮かない顔をしていた
「でもな…個性を使うことはお前にとってきっとツラいことだろう?俺としてはそんなこと強要出来ないから、返事はよく考えてからでいい」と
それもそのはず
歩の個性は、性交渉をして初めて発動する能力である
それを使って暗殺をするなどと公の組織が強要出来るわけがなかった
ー彼女がそこまでを話し終える頃、死柄木は自然と腕の中に歩を抱いていた
バックからツッこんでやろうと覆いかぶさってたのに、いつの間にか背後から腕を回して優しく抱きしめていた
「こっち向けよ」
短く言い放つと、振り向いた歩に優しく口付けた
「どいつもこいつもクソだ」
「…そうね」
「JKに売春まがいの個性で殺人させるなんざ、警察がやることと思えねぇな。どっちがヴィランか分かったもんじゃないぜ」
「警察やヒーロー協会は、この力がヴィランサイドに利用されることを怖れたから、自分たちの方でコントロールしようとしてたんだと思う」
「そこまで分かってて、なんでわざわざ利用されにいった?」
「…約束したから」
「あ?…さっき話に出てきた雑魚彼氏とか?」
死して尚、歩の中に居座る元恋人に対して、死柄木は激しく嫉妬した
「…忘れさせてやるよ、そんな約束…
ヒーローなんてやめちまえ」
死柄木は歩の耳を甘噛みしながら囁き、首筋から背中にツーッと舌を這わせる
「んんっ」
「もっかい四つん這いになれ、バックで滅茶苦茶にしてやる…全部どうでもよくなるぐらい」
そう言うと死柄木はベッドに転がっていた歩の愛液に塗れた"手"を彼女のアナルに突き立てた