第17章 持ちつ持たれつでいきましょ
「割と分かりやすかったよ。」
「そうだね、分かりやすかった。」
そう、口々に言う忍犬達。
何で見たこともない奴の匂いが分かるのさ。
今回部屋には一切立ち寄ってないし、それにここ二年くらい、まともに使ってもいないのに。
「…もしかして、斬不斬さんに行き先を教えてもらった的な?」
聞かなきゃ、無理でしょ。
こんな所まで。
「いや、自力で。斬不斬達は知らぬ存ぜぬを通したよ。」
にっこり笑う先生に唖然とする。
もう言葉も無ぇ…。
忍犬の嗅覚ってどんだけだ?
「忍犬って凄いでしょ?」
先生が言うと、忍犬達は揃ってドヤ顔をする。
「ソウデスネ…。」
チート過ぎてやってらんない。