第17章 持ちつ持たれつでいきましょ
またしても、私が変化して買い出しに走った。
肉を中心にちょいと多めに購入。
人目を忍んでさっさか戻ってきた。
ふぅ、やっと戻って来れた。
みんなは小屋じゃなく、小山の麓で待っていてくれた。
「ただいま〜。」
「「おかえり…」」
私を見た双子が駆け寄ろうとして、不自然に止まる。
「……?なに、どうした……」
双子の視線を追って振り返って、絶句。
「よっ。」
「どういうこと!?」
カカシ先生だった!
今変化中なのに、何故分かった!?
「…お前、尾行にちっとも気が付かないんだもん。普通についてきちゃったよ。」
もん、ってなんだよ。もん、って。
こっちが呆れたいっての。
「いやいや、この見た目で何で私だって分かるんです?どうやって私の位置を割り出したって言うんですか?」
優秀も過ぎれば怖いからね?
そう言ったら、先生は軽くため息をつく。
「まず第一に、俺の嗅覚が人より優れてること。近づけば、変化してようが姿が見えなかろうが、匂いで人を判別できる。第二に、お前の追跡は忍犬達のお手柄だ。」
そう言って、ボボン!と先生の忍犬達であろう全員が出てきた。
「…いやいやいや。私、ほぼ全員が初めましてなんですが!?」
初対面の人を追跡できるってどういう仕組みよ!?
「儂じゃ。五代目の所に残っていた匂いで、儂が追って来たんじゃよ。」
と言ったのは手前にいたパックンだった。
っていうか、何年も前に会ったっきりですが…?
「斬不斬の所に寄ってくれたのも助かった理由の一つだけどね。お前の部屋があったから、そこで全員に匂いを覚えてもらったの。」
それだけで?
うそだぁ。