第16章 みんなで呑もうよ♪
夕方になり、何処からか酒のつまみもそれなりに用意された。
ウルジさんが村に掛け合ってくれたらしい。
本人は相変わらず、輪にはいないけど。
まぁ、そんなわけで私と紅さんとカカシ先生の乾杯を皮切りに酒盛りが始まった。
「ぷっは〜!!」
久々の酒〜!
美味い!!
「さすが綱手様よね。いいの、お持ちだわ。」
「シズネに買いに走らせたらしいよ。前々から予約してあったやつなんだって。」
「あら、私達役得だったわね。」
そんないいのくれたんだ。
私、愛されてんのな。
「ま、ほんとは、お前と直に呑みたかったんだろうけどな。」
「え?」
「渡す時、遠回りにそんなような事いってたからさ。」
迂遠に言うところが綱手様っぽいっていうか。
変なところで素直に言わないっていうか。
「戻ったら…、美味しかったって、伝えてくださいね。」
「言っとくよ。」
「ほら、もう一杯。呑むでしょ?」
「もっちろ〜ん♪」
差し出された手に、持っていた湯飲みを渡すと、並々と注いで返してくれる。
イタチの傍以外では呑むなって言われてから、なんとなく疎遠になってて…。
…いや、なに思い出してしんみりしてるのよ、私。
ぐっと呷り、呑み干してから、紅さんにもう一回差し出した。
「おかわり下さい。」
「…いいわよ。」
紅さんは少し驚きながらも、快く注いでくれた。