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もう一度、を叶えるために。second

第16章 みんなで呑もうよ♪




「あ、あの…。これは…。」

「すみません…、壊すつもりはなかったんですが…。」

ちょっと正気を取り戻した頃に、ウルジさんが様子を見に戻ってきて、家の惨状を見て。
手元の籠を落とすと同時に、へなへなと戸口にもたれるようにして崩れてしまった。

で、ウルジさんも介抱されて、落ち着きを取り戻した時に、説明を求められてる、今ココ。

「あの、どうにか弁償しますんで…。その、すみません。」

頭を下げて誠心誠意謝る。
家を壊されてんだし、さすがのこの人も怒るよね。

「あぁ、いえ、あの…。はい、大丈夫、です…。」

…うん、久々に突っ込んでいいかな。

「いや〜、ちょっと喧嘩になっちゃいまして。すみません、俺達も止められれば良かったんですけど…。」

「木の葉から賠償も出ますので…。すみませんが、それまで辛抱していただけますか?」

カカシ先生と紅さんがフォローしてくれる。
…っていうか、日向ネジも同罪じゃん。
何、だんまり決め込んでんのよ。

ギっと睨むと、向こうも負けじと睨み返してきやがった。
生意気な…!

「「止めなさい。」」

ちっ…。

二人同時に止めに入られて渋々引き下がる。

「あの、その…。大丈夫ですか…?」

「え?あ、あぁ、怪我はないので、大丈夫です。はい。」

こんな時までひとの心配するんですね。

私が、にこりと意識的に笑ってみせると、ウルジさんは何故か困惑した顔になった。

「あの、えっと、それは良かったんですが…。その、心の方は…大丈夫、ですか…?」

怖々と問いかけてくるそれに、私は思わず返事に困った。
この人、なんて言うか、なんか…。

「その…。あなたみたいな人が、こんなになるまで暴れるのは…、えと…ここが痛いから、なんじゃ、ないかと思って…。すみません、よくも知らないのに…。」

私は目を見れなくて、俯いたまま、ふるふると首を振る。

あ〜くそ!
泣かない!泣くもんか!!
…ダメだ、涙腺がバカになってる!
ちくしょう!

ぽんぽんと大きな手が頭を撫で、優しい手が背中を背中を擦る。
カカシさんと紅さんに挟まれると、私は子どもみたいだ。

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