第16章 みんなで呑もうよ♪
殆ど、本能的に戦ってて。
戦略なんて何もなくて。
見たまま、感じたままに相手の手を塞いでいく。
気づいたら、日向ネジに馬乗りになって拳を振り上げていた。
「エニシ!もう止せ!!」
「ダメよエニシ!ネジももう終わりよ!!」
先生に腕を取られて、そのまま引き離されるように抱えられた。
日向ネジは、紅さんとヒナタちゃんらしき子に介抱されている。
ふと、横を見るとサクラちゃんが泣きそうになりながら私を介抱してて…。
なんか…
私、何やってんだろ…
「悪かった…。ツラい時にツラい事言って…。」
その声に、そちらを向くと痛そうにする先生がいて…。
それを見たら、ぶわっと何かが、込み上げてきた。
「ち、がう…。べつに…、せんせい、は、わるくない…。わたしの…、わたしが悪かったの。」
そんな顔させたいんじゃない。
傷つけたかったんじゃない。
「ごめん、カカシさん…。ごめんなさい…。」
ダメだ、どうしよう。
自分の中が、ぐちゃぐちゃだ。
ぜんぜんまとまんない。