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もう一度、を叶えるために。second

第15章 決別




「どっちに逃げる?」

さて、どうしよう。
門までは道のりが遠いけど、見張りが弱い。
顔岩の裏は門が無く、すぐ外だ。
その分、暗部の見張りが多数いるはず。

「急がば回れ、でいきますか。こっち!」

大通りを狙って、人混みを縫うように走り出した。

ヒュヒュン!

「きゃああ!!」

「何!?」


ドカドカン!!


「わああぁ!!助けてくれえぇ!!」

「病院に連絡して!ここにケガした人がいる!」

「分かった!」

「お〜い!こっちにもいるぞ〜!」

私達に当たらなかった代わりに周りの人が次々に巻き添えをくらっていく。

「…お構いなしときたか。」

さすが根だね。
人垣は何の盾にもならなかった。

「上に行こう。」

「「分かった。」」

手近な家に登り、大通り伝いに屋根から屋根へと飛び移る。
すると、追いかけてくる数が六人に増えた。
まずいな、数の不利ができた。

「スピード上げられる?」

「「大丈夫。」」

「ついてきてね。」

私は一気にスピードアップした。

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