第15章 決別
「さてさて、どこから話したら良いものやら。」
「じゃ、まずは人員構成から。」
おっと、基本情報からか。
…これ、話し始めると後戻りがきかないね。
未来を…いや物語を変えるって歴史を変えるみたいで勇気がいる。
「えっと…。大前提として、前世の記憶を元にしているってことはご承知置きください。」
そう言ったら、頷く綱手様、シズネさんに対し、カカシ先生の目だけが眇められた。
「お前。まさか、向こう五十年くらいの情報を知ってるんじゃ…」
「いや、そんなには知らないです。」
買い被られても困るし。
「正確性もあって無いようなものだし、自信はありませんが。取り敢えず、イタチとはこうなった以上、知っていることは話します。暁の人員構成は…ーー」
基本情報から、それぞれの簡単な能力説明。
尾獣が狙われていることと、うちはオビトが裏にいる事。
それと、ペインが長門であることや小南の存在、二人と自来也様の関係を話した。
「この情報は、ここだけの話しとしてほしいです。それと、できれば自来也様を止めてください。」
「…その前に話せんわ、こんな事…。奴のことだ、知れば自分の目で確かめに行くと言いかねん。」
「じゃあ、言えませんね…。行けば確実に殺られてしまうので。それは木の葉にとっても痛手ですが、あの二人にとっても傷になると思います。私は小南の傷を増やしたくはありません。」
そう言ったら、綱手様は眉を顰めた。
「暁に肩入れするのか?」
「…その暁もどうなんでしょうね。小南は本当に望んでるのかどうか…。ただ、暁のやりようを後押しするつもりはないですが、誰の得にもならない事態は避けて通りたいといいますか。」
「迷いながらもそこにいるんなら、それはもう’’
暁’’だぞ。容赦は出来ない。」
「分かってます。」
それは、重々承知だ。