第15章 決別
「「ごめん。」」
「二人にするんじゃなかった。」
「私達がいたら、あんなことにはならなかったかもしれないのに。」
「ううん、二人がいてもああなってたの。寧ろ、避難してくれてて助かったよ。」
そう言ったら、二人の力が強まった。
「「ばかエニシ。」」
「ははっ。ごめんごめん。」
「まぁ、お前達には暫くここに留まってもらうことになる。さっきも言ったが、ここで白虎の姿を人に見せてはならん。くれぐれも注意しろよ?」
綱手様がそう言うと、二人は私から身を離して彼女の方を見る。
「「分かった…。」」
ちょっと嫌そうだけど、ここにいてもらう為には仕方がない。
「さてと、これからまだ暁のことについて話さなきゃいけないんだけど…。キミ達、このままここにいる?」
先生の言葉に、双子は一度互いを見やってから、彼の方を向く。
「いる。」
「エニシから離れるなんてイヤ。」
ひしっと私の両脇を固めた二人に、嬉しいような困ったような…。
「デレデレだな。」
「分からなくはないですね。」
綱手様とシズネさんは、そう言って笑った。