第15章 決別
「ほう、面白いものを手に入れたな。」
「…面白いで済むのでしょうか?」
予想通り正反対の反応を示す二人。
「そんなわけで、まだ小さいですし、路頭に迷わせたままなのは大変心配なので、ここに呼びたいんですが…。」
さすがに里内に連れ込むのは厳しいかしら?
「可愛そうだけど、さすがにここに呼ぶのは…」
「いいじゃないか、シズネ。白虎の双子は人間に化けられるのだろう?獣にならなければバレはせん。」
「綱手様…。」
面白そうにする綱手様に、頭を抱えるシズネさん。
すみません、ご心労をおかけして。
「あの、二人にも言い聞かせるんで、どうか、よろしくお願いします。」
頭を下げると、小さなため息が聞こえた。
それを合図にそろりと顔を上げると、苦笑するシズネさんと目が合う。
「分かったわ。でも、くれぐれもここで白虎の姿を晒しては駄目よ?」
「はい、ありがとうございます。」
良かったぁ〜…。
「よし、早速呼べ。」
いや、呼ぶけども。
呼ばせてもらいますけども。
この人ほんと、長として大丈夫なんだろうか。