第15章 決別
「まぁでも、外れてたとしても何かしらの情報は持ってるんだろうとは思ってたよ。暁から狙われてるんだし。お前が大した事ないと思ってることでも、案外と相手から見たら脅威だった、って話もあるかもしれないし。」
「わ〜さすが頭脳明晰〜。よく読んでらっしゃる〜。」
パチパチパチ。
ん??
「…私、暁から狙われてるなんて、いつ話したんでしょうか?」
記憶にないよ?
「白蛇のギンちゃん、だっけ?龍地洞に行った日にそれを知ったって言ってなかった?」
まったく記憶にねぇわ…。
私、お酒呑まない方がいいタイプなんだな。
「まぁ、そうですね。あ…。」
ヤバい…。
「今度は何だ?」
怪訝な顔をする綱手様に、慌てて両手を合わせる。
「すみません、住人を二人、いや正確には四匹増やしていいですか?」
怒ってるだろうな〜…。
双子は確実に。
「…あ〜。もしかして、白虎?」
先生の言葉に頷く。
「多分…心配して探し回ってると思われるので…。」
「…何の話だ?」
「白虎?」
何も知らない綱手様とシズネさんに向かい合う形で座り、「実は…」と切り出した。