第15章 決別
「そうか…。干柿鬼鮫がな。」
「以前に水の国での遭遇時にも、エニシとの関係性はそう悪いようには思えなかったこともあり、今回の件は、そのように見て間違いないでしょう。」
「お前の見立ては外れないからな。そうなんだろう。だからといって、次を当てに出来るわけではないんだろう?」
「気難しい人ですからね。次は本気でやられるかもしれません。」
「なんせ、’’暁’’だからな。期待をする方が間違ってるんだろう。」
暁、か…。
そういえば、私、長門さんと小南のこと話さなきゃって思ってたんだよね。
でもな…
「分かった。皆、任務ご苦労だった。解散。」
その言葉に、部屋の外に控えていたお手伝いさんがすっと障子を開ける。
それと同時に、紅さん、日向ネジ、ヒナタちゃんが立ち上がる。
「カカシ先生?」
サクラちゃんも立ち上がろうとしたんだけど、一緒に動かなかった先生を気にして声をかけた。
「あ〜、悪いなサクラ。先に帰ってくれる?俺はもうちょっと話があるから。」
「……?分かったわ…。」
怪訝な顔をしながらも、サクラちゃんはこちらに気づいて待っていたヒナタちゃんと一緒に出ていく。
お手伝いさんが、すっと障子を閉めると同時に先生の目がこっちを向いた。
「で?お前、暁について、何か言いたいことでもあるの?」
「え゛…!?」
何の前触れもなく確信!?
「やっぱりな。」
「ちょっ…とさ、ほんとにさ、この業界の人の洞察力、なんなん?もうここまでくると超能力にしか思えないんだけど。」
なんだったら、言うのを躊躇ってたとこあったし。
綱手様と自来也様が揃うまで待つのも手かな、みたいな。
「いや?今のは俺も勘だったよ。長年お前を見ていた上での勘。」
「…左様でっか。」
なんかもう言葉もねぇわ。