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もう一度、を叶えるために。second

第5章 やっと追いついた!



あ、イタチを放ったままだった。
治療、治療っと。

とりあえず食料確保したからもうちょっと頑張ってみようかな。



更に三、四時間程して、ぷすぅーっと気が抜ける様にチャクラが空になる。
正確には一歩手前だけど同じ様なものでしょ。

私はイタチの額に手を置いて体温を確かめる。
うん、さっきよりかは少し下がってる。
肺気腫も治療前よりかは良くなってる。

「イタチ…?」

声をかけると薄目を開けたが、起きれないらしく、また閉じてしまう。
そっとしといた方がいいかな。

私はイタチに布団をかけてあげると部屋の隅に移動して、置いてあった籠の布を捲る。

「おぉ…?」

もしかして、お月見団子?
一つだけ黄色のまん丸が混じってて、なんか可愛い。
白い団子の一つ手にとって食べてみると、仄かに甘味が広がる。
普通に美味しい。

「鬼鮫さんも食べます?美味しいですよ。」

本を読んでいる鬼鮫さんを振り返って尋ねると、

「要りません。」

と、一言。
素気無い。

うーん、お腹空いてないのかな。
夜食べないタイプ?
それとも魚ゆえに食べたい時に食べる、みたいな?

考えながら、じぃーっと見ていたら、ちょっと渋い顔をされた。

「…何か失礼な事を考えていそうですが。私は兵糧丸を持っているので要りません。」

「あぁ…。」

兵糧丸ね。半分納得。
忍だったら大抵誰でも持ってる非常食。
野営にすっごく便利。
けど、お腹に溜まるか?って聞かれれば答えはNOだ。
誰だってご飯があるならご飯食べたい。
栄養価は断然兵糧丸の方が高いけど。

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