第14章 ♪龍地洞ってどんなとこ?
そうして、引っ張られながら歩くこと一時間近く。
他の場所とは一風変わった場所に出た。
「ここ何処…?」
「なんか、不気味。」
双子は気味悪そうに身を寄せてきた。
確かに言いたいことは分かる。
別に不気味なオブジェがあるとか、如何にもそうな洞窟とかがあるわけじゃない。
一見すれば何の変哲もない雑木林。
じめじめして薄暗いことを除けば全然普通。
でもね、雰囲気っていうか気配っていうかね、肌で感じるものってあるでしょ?
それが’’普通じゃない’’って知らせてる感じがする。
ま、二人にとってはそうだけど、私にとってはやっと手がかりが見えてきたって感じだ。
早速、写輪眼に切り替えると…
「…あったり〜ってか?」
肉眼では見えない、石碑のような灯籠のようなものが所々でぽつりと点在している。
大きさは10cmあるかないかという小さい物。
灯りは灯ってはいるものの、写輪眼でなければ視認は不可能だ。
規則性があるのか、それとも仕掛けがあるのか…。
「いっちょ、辿ってみますか。」
分からないものは試してみるべし、ってね!