第13章 思ってたよりも綺麗な人
さて、問題はこの後どうするかよね…。
「あ、そうだ。実は私、行きたい所あってさ。」
「何処に行きたいの?」
「ちょっと龍地洞まで。」
「…は?龍地洞?」
大きな目をぱちくりとしながら唖然とする小南はちょっと可愛い。
「そ。だからさ…。」
私は一旦、手前にいたミケを一撫でする。
「その間、この子たち預かってくれない?」
「「エニシ!?」」
双子が驚愕するのを尻目に、両手を合わせる。
「お願いします!」
ここは小南に預けた方が二人にとっては安全だ。
狙いが私だってことは、私の周りが一番危険ってことだ。
「待って待って?あなた、龍地洞が何処にあるのか知ってるの?」
「まぁ、大体の位置は。あとは写輪眼頼みにはなるんだけど。」
「何処にあるっていうのよ。」
あ〜、もしかして伝説の類だと思ってるのかな?
ところがどっこい、本当にあるんだな、これが。
「確か…、雨隠れと滝隠れの間?後は勘を頼りに。」
「それって…」
「「出たとこ勝負で負けたりしてね。」」
ふんっと双子がそっぽ向きながらトゲを投げてきた。
私は、微苦笑しながらも片手で合掌する。
「ごめんて〜。でも、未知の所だから本当に危ないんだよ。だから、私の傍にいるよりかは小南の方が安全なんだよ〜。」
謝ってみたけど、二人は益々不機嫌になっていく。
「そういう問題じゃない。」
「エニシが私たちを足手まといだって思ってることがイヤ。」
「そういうこと。私たちだってやる時はやれる。」
あぁ…。
完全にへそ曲げちゃったよ…。
すると、くすくすと小南は笑う。
「そうね。今のはエニシが悪いわ。」
「え、小南まで?」
「えぇ、そうよ。家族だと思ってる人から頼られないのは、あなたが思う以上に悲しいものなのよ?」
そう言って、少し寂しそうに笑う小南を見たら、「でも」なんて続けられなかった。
私は拗ねる双子を見る。