第13章 思ってたよりも綺麗な人
今だったら、ごめんねが出来るかな…?
「…小南、あのね…。その…。」
………。
切り出し方が難しいぞ。
下手すれば蒸し返して終わりになり得る。
…やっぱ黙っとけば良かったかな…。
「何よ?途中で止めるのは気になるわ。」
小南は分かってるのか、苦笑していた。
…思いきって言ってみようか。
「ごめんなさい。」
私はガバッと頭を下げた。
「この前、いっぱい小南のこと傷つけたから…。」
そう言ったら、少しの間があった後、小さなため息が聞こえた。
「…あなたはやっぱり、真っ直ぐな子ね。」
小南からそんな呟きが聞こえて、そろりと頭を上げる。
「世の中…、全ての人がそうならいいのにね…。」
彼女はそう言って悲しそうに笑う。
「…大丈夫よ。私もあなたにヒドイことを言ったわ、ごめんなさい。だから、お互い様にしましょ。」
大人だなぁ。
私の方が大分言いたいこと言ったのに…。
でも、これ以上は謝罪の応酬になりそうなのも確かで…。
ここは、甘えようか。
「うん…分かった。」
私達はそっと視線を合わせると、苦笑するように笑い合った。