• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。second

第13章 思ってたよりも綺麗な人




「はぁ、はぁ、はあぁぁぁびっくりしたあぁぁ…。」

あー疲れた。
万華鏡で瞬間移動を交えつつ全力疾走。
結構な速さで国境沿いまでやってきた。

双子が出かけてて良かったわ。
あ、でも家に戻ったら困るな。

「口寄せの術!」

ぼふん、と出てきた二人はいつもと違う状況にきょとんとする。

「ごめんね。悪いんだけど、敵襲があったから呼び出した。」

「「敵襲!?」」

「あぁ、大丈夫大丈夫。ちゃんと逃げ切ってきたから。」

「私たち狙い?」

「ううん、私狙いだった。」

「「……!?」」

「大丈夫だって。ちゃんと足止めしたから、暫くは身動き取れないよ、きっと。」

くしゃみが収まるまでは、何にも出来ないだろうさ。

「これって喜んでいいのかな…。」

「なんだか、エニシってはらはらする人だよね。」

「はらはらするね。」

じっと見てくる双子に、はて、と首を傾げる。

「いや、そこは素直に喜んでいいんじゃないの?こうして無事だったんだし。」

「…そうなんだけどね?」

「なんだかね…。」

「「もやもやする。」」

んん…?
よく分かんないわ。

「エニシ、自分を大事にしてね?」

あぁ、そういうことか。

「心配かけてごめんね。大丈夫、自分を蔑ろにはしないから。」

「「うん…。」」

すりすりっと甘える双子に、ぎゅっとしてからなでなでを返す。
/ 802ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp