第13章 思ってたよりも綺麗な人
「…無理矢理聞き出してもいいんだぞ?」
あー…なんか、そんなような能力持ってたね。
代わりに魂が抜かれちゃうんだっけか。
「…鬼鮫さんから何か聞いてる?」
小南を見上げると、彼女は腕を組んで記憶を探り出した。
その顔が、はっと思い当たったような顔になる。
「…もしかして、’’前世’’?」
「う〜わっ…。」
あーあ、何から何まで漏れてるね。
「まさか…デマじゃないの?」
「そのまさかだよ。」
なるほどねぇ。
デマだと思われることを想定して、冗談めかして話してるのか。
「まぁ、小南が知ってるなら暁全員が知っててもおかしくなさそうだね。」
話してもいいかな。
「どういうわけか、六歳くらいに前世の記憶を思い出してさ。それで、前世でこの世界で起こることを見たの。」
「見た?」
「うん、そういう本があったんだよね。絵巻物っていうの?かなりリアルな絵巻物があって、それに小南達が出てきたよ。そこの人って本当は亡くなった人なんでしょ?」
そう言ったら二人ともが息を呑んだ。
「…能力も知ってるのか?」
「何となくは。かれこれ二十年以上前の記憶だし、うろ覚えです。でも、ペイン六道…っていうくらいだから、六人は居るんだろうなぁってくらいの認識です。」
「…イタチと同い年…よね?」
「イタチの一こ上だね。実際には半年くらいしか年は変わらないよ。」
苦笑して見せると、小南は複雑な顔で戸惑った。
「まぁ、嘘だと思うよね。鬼鮫さんからも嘘って言われたことある。」
「その…、私達のことはなんて…?」
「確か…、自来也様に忍術のことを教えてもらったんだよね?んで、弥彦って人が暁を創ったって聞いたような。」
それに、小南は息を呑む。
「…弥彦が死んだのは何故だか知っているのか?」
静かな問いに少しの言いづらさを覚える。
「はい…。小南を人質にされたんですよね。それで小南の代わりに弥彦さんが死んだ。激怒したあなたは輪廻眼が発動して、その場にいた全員を死に至らしめた。…私はそう記憶しています。」
「そこまで知ってるのか。」
「あなたがそう語ってましたから。」