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もう一度、を叶えるために。second

第13章 思ってたよりも綺麗な人



「なんか…手触りが…。」

口の周りだけザラザラする…?
ザラザラってより…

「焦げてる…?」

何で?

「練習した。」

「術の練習。」

二人は起き上がると、人のいない方に向かって火と水を吐いた。

「へ…!?」

さながら、太っとい火炎放射と水鉄砲だ。

「「出来た!!」」

次いで、二人はぼふん、と煙に包まれた。
かと思いきや、

「「これも出来た!」」

可愛い銀髪の女の子二人の姿となって飛びついてきた。

「うわっ…!」

が、次の瞬間、

「お、おも…!」

また元に戻ってしまった…。
つ、潰れるがな…。

「「あ〜…切れちゃった…。」」

二人は渋々と退いてくれる。
た、たすかった〜。

なるほどねぇ。
これを練習してたのね。

「二人とも、がんばったね!」

「エニシ、嬉しい?」

「私たち強くなったよ!」

「もしかして、私のために?」

「「うん!」」

そっか…。

そうなんだね。

「ありがと!二人とも!」

私は、ぎゅ〜っと二人に抱きついた。




「小南、ありがとう。ダメかと思ったから大助かりだった。」

私は、改めて小南にお礼を言った。

「外が騒がしかったから、見に来たのよ。そしたらあなた達が襲われてたから、それでね。」

「え、小南ってここら辺に住んでるの?」

「別家のようなものだけどね。息抜きがてら時々来るの。」

「へぇ、そうなんだ。」

人のこと言えないけど、随分と辺鄙な所に別荘建てたな。

「そう悪くはないわよ。人の気配がなくて落ち着くの。」

「ごめん、余計なお世話だよね。」

またしても、思ってることがダダ漏れ。
何で分かるのやら…。

「いいわよ。そのままのあなたの方が落ち着くわ。どう?少し寄ってく?」

「え、いいの?」

小南の隠れ家的なものじゃ…。
そう思ったんだけど、彼女はくすりと笑う。

「あなたなら、いいわよ。」

「なら…。お邪魔します。」

友達の家に招待されるって久々だわ。

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