第13章 思ってたよりも綺麗な人
「こいつ、やっぱイカれてるとしか思えねぇ、うん。」
顔を覆って項垂れるデイダラ君。
別にアイデア段階なんだから何だって言っていいじゃんねえ。まったく。
「イカれてなんていませんーだ。だからさ、これをレンズ状に伸ばせば傘になるし、ベタベタするから小型爆弾がいっぱいくっつくんじゃないかと思うわけよ。」
「まぁ、着想は悪くないとは思うが…。」
「だったらこうしたら?」
小南さんが起爆札を一枚取り出して、オートで何かを折っていく。
それを粘土玉の一つにくっつけると、飛行機型の折り紙に乗せて、窓から空へと運ぶ。
んで、折り紙が途中で消えて、彼女が印を結んだ瞬間、バン!と音を立てて傘のように開いた。
「うそ!?出来た!」
出来た出来た!
「ありがと〜小南さん!」
彼女の両手を握って振ると、びっくりした様な顔をしてから、少し微笑む。
「小南でいいわ。」
「了解です!私のことはエニシって呼んで。」
「分かったわ。」
笑うとめっちゃ美人な人やね。
「ねぇ、あの折り紙どうやって折るの?」
「それより、札自体を小型化したらどうだ?」
デイダラの案にイタチと小南は首を捻る。
「現存以上の小型化は難しいわね。」
「そうだな。今の物でも昔に比べれば随分小型化された方なんじゃないか?」
「ふ〜ん…。オイラいつも思ってたんだけど、この術札ってここをこう変えたらもっと小型化するんじゃねえかと思ってるんだよな、うん。」
そう言って白紙の紙に書かれた術式に、二人の目が丸くなる。