第13章 思ってたよりも綺麗な人

「お前、千手綱手の弟子なのか！？」

「…おおう。知らなかったのね…。」

わ〜バレたくなかった〜…。

「ま、とにかく。」

「話逸らすんじゃねぇ。」

「茶々入れないの。っていうか、綱手様に手を出そうなんて思わないでね、マジで止めてよ？」

「ど〜しよっかな〜。」

このっ、にやにやと笑いやがって！

「ちょっと、止めてったら！マジで怒るからね！？」

本気のアピールをしたら、デイダラはつまんなそうに仏頂面を浮かべる。

「ちっ…分かったよ、うん。」

「も〜。とにかく、綱手様は私にとっては家族みたいなものなんで。」

家族が何をしようとも基本は止めないし、なんだったら応援したり助けたりする。
家族ってそういうものだと私は思う。

「だから、大事な人との約束は守る。ただそれだけです。小南さんはいないんですか？そういう人。」

「それ、は…。」

ペインでしょ。
なら、分かってくれるよね。

「私は綱手様が好きです。だから、綱手様が嫌がることはしたくないってだけです。」

「そう…。」

小南さんは、呟くように答えて黙ってしまう。

「お前も殊勝なとこあるのな。」

「それ、どういう意味よ？」

デイダラ君よ、喧嘩売ってんのか？

「別に〜？そのまんまの意味だ、うん。」

「何よそれ。私に思いやりの心がないと思ってるの？」

失礼ね。

「思いやりどうこうより、お前って、日々何も考えてなさそうだなって思うよな、うん。」

この野郎。

「よ〜し、その喧嘩、買った！」

受けて立ってやろうじゃない。

「お〜いいぜ？よし、あれ開け。」

「言われなくとも！」

写輪眼にチェンジ。
からの、万華鏡写輪眼！

「来客中だが？」

イタチの苦言に「あ。」と一旦小南さんを見たけど、デイダラとの決闘が先よ。

「イタチよろしく！」

「やれやれ…。」

「デイダラも自由だけど、この子も大概ね。」

「馴染んでる理由が分かるか？」

「そうね。」

そんな会話はまるっと無視で。

「いくぜ！」

「来いや！」

バーチャルエリア、オープン！