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もう一度、を叶えるために。second

第13章 思ってたよりも綺麗な人



イタチは、ちょっと呆れながらすっと視線を逸らす。
段々と反応が兄ちゃんに似てきた気がする。

「まぁいいわ。」

セーフ…。

「ところで…、あなたは木の葉の抜忍なのよね?」

「はい、そうですけど。」

もしかして…。

「そう…。ねぇ、暁に入る気はない?」

「全くありません。」

やっぱな…。

「…理由を聞いても?」

「犯罪には手を染めない。これが師匠との約束なので。」

そう言ったら、何でか傷ついたように眉を顰めた。
…何で?

「破っちまえばいいじゃねぇか、そんなもん。」

「やだよ。これは私のポリシーなの。」

「…暁は…。暁は、やがて世界を平和へと導く組織よ。」

小南さんは苦々しくぽつりと溢した。
何ていうか…何でそんな風に、含むとこがあるみたいな言い方なんだろ。

「はっ…。そんな理念初めて聞いたぜ。」

「…少なくとも、私達はそういう理念を掲げて’’暁’’を創ったのよ。」

「でも、今は…かけ離れてますよね?」

そう聞いたら、彼女は黙ってしまった。

「図星だってか?世話ねぇな。」

「デイダラ、やめなって。」

「綺麗事言ったってやってることは人道ってやつからは外れてるだろ、うん。」

自覚あったんだ。
っていうか、やめれって。
追い詰めたってしょうがないじゃん。

「別に私は否定するつもりで言ったんじゃないって。」

「んじゃ、何で入らねぇんだよ。」

「だから、約束なんだって。私はそういう約束をしたから医術を教えてもらえたの。」

「…綱手姫の理念とあなたの思想が違ってもその約束を守り続けるの?」

鬼鮫さん、色々暴露ってるねぇ。
師匠が綱手様ってことまで知ってるのか。

「いいんじゃないですか?綱手様がそう思うならそれで。」

なんだったら、別に私の意に反する事をしてたっていいよ。
現に嫌いな里の長になってるしね。
それでも、私は綱手様を嫌いだなんて思ったことはない。

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