第5章 やっと追いついた!
「……!」
残りの一体からの情報が入った。
どうやら見失ったみたい。
罠の類はなく、奇襲もなかった。
って事は、回復を狙ってる?
つまりは動きたくない、動けない状態って考えられるよね。
「探ってみる価値はあるかも…。」
私は索敵術を試そうと決めた。
「円。」
お気づきの方もいらっしゃるかもと思いますが、某マンガのパクリでございます。
友達に借りて読んだだけだから、うろ覚えなんだけど、チャクラのあり方が念能力に似てるなって気がついてやってみた。
この能力は、周囲にオーラを広げる事で、その範囲にある人や物が手にとる様に分かる、といった能力だった。
チャクラを広げるのは無理でも、私には写輪眼がある。
これを使って、感覚を極限まで研ぎ澄ませる事で、チャクラの動きを捉えられる様になった。
全方向を同時に見る様な感覚。
実際の人の視界なんて180°にも満たないけど、どういう仕組みか写輪眼だと可能になる。
両目が欠けた視野部分を補う様に、微細なチャクラの動きまでもが補足されて脳に伝わるのだ。
まるで、レーダーを使ったかの様に、森の中の動きが手にとる様に分かる。
範囲は半径100m程度。
最初は5mだったのが、10m、20m、とぐんぐん伸びてったんだけど、60mくらいを境に伸びが悪くなった。
これでも頑張った方なのよ。
伸ばせたには伸ばせたけど、50m以降の精度は良くはない。
その状態を維持したまま、影分身が消えた場所まで来る。
円を使うと、肉眼での視界がブレやすくなるのが難点だね。
このまま戦闘になったら間違いなく瞬殺されそう。
だけど、案の定と言うべきか、奇襲はない。