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もう一度、を叶えるために。second

第13章 思ってたよりも綺麗な人



しれっと閉めようとしたら、がしっと止められてしまう。

「来客を黙って閉め出すのは礼儀に反するんじゃない?」

「…ソウデスネ…。」

頭に紙の花飾りをつけた女の人。
思ってたよりも綺麗な人だなぁ。
暁のローブこそ着てないけど、すっごい見覚えがある。
絶対、あの人だよね?

「えーっと…。お名前聞いても?」

「…小南よ。」

あ、そうそう!
名探偵コナンと同じ名前!
…覚え方が幼稚だってか?
いいんだよ、覚えられりゃ何でも。

「えっと…小南さん。一応お聞きしますけど、どういったご要件で?」

礼儀うんぬんって言われたからさ。
取り敢えず用件を聞いてみようかと。

「まずは…入っていいかしら?」

…ちっ。
このまま追い返そうと思ったのに。

私は渋々、ドアを大きく開けて中へと招く。

「どうぞ?狭いですが。」

言っとくけど、布団はぎりぎり人数分しか無いよ?

「…聞いていた通り、全部顔に出るのね。」

呆れられても困るし。
元々こうなんだから仕方ないじゃーん。

「小南じゃねぇか。何しにきたんだ?うん。」

ダイニングの机に頬杖つきながら、デイダラが尊大な態度で小南さんを出迎える。
すると、彼女は少し驚いたように目を瞠った。

「…あなた、本当にここにいるのね。もしかして、サソリも?」

「あぁ、旦那もいるぜ。」

「自由を好むあなた達がここにいるなんて…。よっぽど居心地がいいのね。」

「まぁ…悪くはねぇな。」

のびのび過ごしてるもんねぇ。
最近じゃ、双子とも打ち解けて遊んでることもあるし。
意外に、デイダラって打ち解けると気さくなんだよね。

「…居座ってるわけじゃないのよね?」

信じられないらしく、そっとイタチに問う。

「あぁ、居座ってるわけじゃない。かなり馴染んでるぞ。」

「オイラは馴染んでねぇ!」

「いや、馴染んでるよ。我が家気分でしょ?」

どう見ても盛大に寛いでるよね?
言ったら苦々しい顔をした後、ふいっと視線を逸らした。

「…ちっ。」

「なにゆえ舌打ち?あ、分かった。照れくさいのか。」

ポンと手を叩くと、ギッと睨まれる。

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