第12章 懐かしい顔と新しい顔
取り敢えず双子を中に入れて、三人で夕飯準備にかかった。
みんなでやるとやっぱ早いよね。
今日は簡単にそうめんにした。
人参のかき揚げとモロヘイヤのとろろモドキ、きゅうりの浅漬け、刻み大葉、ネギ塩ダレの焼豚を添えた。
「「「いただきます。」」」
「「ガウ!」」
二人には、急遽、お肉屋さんに駆け込んで買ってきた鶏肉のブロックをそれぞれあげた。
美味しそうに食べてるから、取り敢えずは良かった。
「それ取ってくれ。」
「これね。あとこれもいる?」
「ありがとう。」
「…お前らって、息ぴったりだよな、うん。」
いつもの、何の変哲もない私達のやり取りを見ていたデイダラ。
しみじみと言うもんだから、私達はデイダラに目を向けた後、お互い見合わせた。
うん、イタチも何言ってんの?みたいな顔してるから、二人で小首を傾げた後、またデイダラを見る。
すると、彼は嫌そうにため息をついた。
「ったく、熟年夫婦じゃねぇんだぞ、うん。」
「’’まったく’’って言葉は私達が言いたいよ、ほんと。」
な〜にが熟年夫婦よ。
「昔から気心知れた仲だからな。然程、変わったやり取りじゃないと思うが。」
「そうだよ。別にいちゃこらしてるわけでもなし。いつも通りのやり取りじゃん。」
「…それが普通だと思ってる時点でお前ら終わってるんだよ。」
「はあ?訳分かんないんだけど。」
「あ〜あ、鈍いにも程があるぜ、うん。」
ほんとにさ、恋愛脳で物事見ないでほしいんだよね。
「あのね、そういうの大きなお世話って言うのよ。私達そんなんじゃないから。何でもかんでも恋愛に結びつけるのは単純すぎるよ。」
まったく。