• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。second

第12章 懐かしい顔と新しい顔



「あの時、あんた達、普通の虎と同じオレンジ色の毛並みだったよね?」

ついでにサイズも標準だったよね?
こんなにデカくなかったと思うんだけど。

「大きくなると白くなる!」

うそん…あれで小虎だったのか…。

「私たち、もう大人!」

それを聞いたサソリさんは、悪い顔で薄く笑う。

「ほう?白虎の幼獣は橙なのか。」

…まさか、捕まえに行く気ですか?

「…うそだろ、うん…。」

デイダラは呆然とミケとタマを見ている。
が、その顔がまたもや、怒りの形相に変わっていく。

「おい、テメェら!オイラに向かって変な奴って何だ!!」

それを聞いた二人はデイダラに冷めた目を向けた。

「お前、変。」

「良くない何かと合体してる。」

「おかしい奴。」

「変な奴。」

…なるほど?
こういうやり取りがあったのか。

ちらっとデイダラを見ると、ぐんぐんと怒りのボルテージが上がってってる。
嫌な予感…。

「おい、エニシ。そいつら渡せ。派手にアートにしてやる…!!」

うげっ!
言うや否や、手からぶわんと粘土が膨らんできた!

「待て待て待て…!分かった。私が悪かった。信じてなくてごめん。この子たちに言い聞かせるから3分待って。ね?」

私は、がしっと二人の首をホールドすると、デイダラから距離を取る。

「ミケ、タマ、よく聞いて?」

二人としっかり目を合わせると、神妙な顔を作る。

「あのね、デイダラは変な奴じゃないの。ちょっと変わってるけど、ちゃんと話せばちゃんと応えてくれるいい奴なんだよ。」

「でも変。」

「体が爆弾みたい。」

「口がいっぱい。」

「すごく変。」

「…まぁ、うん。…変だね。」

否定できねぇ…。


ドカアアアン!


「テメェ!さらっと馬鹿にしてんじゃねぇ!!」

「ひいぃ…!ごめん!つい!」

「何が『つい』だ!コラァ!」

「すみませんでしたぁ!!」

土流壁で防ぐので手一杯。
凄い威力だわ…。

/ 802ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp