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もう一度、を叶えるために。second

第12章 懐かしい顔と新しい顔



「どうどう、ほらいい子。しーだよ、しー…。」

私が人差し指を口の前に立てて見せると、虎ちゃん達はまた静かになっていく。
頭いいな、この子たち。

「ふざけるなよ!!何でそいつらを生かしておくんだ!」

「だ〜から〜、何がどうしたってのさ。説明してみ?」

「だ・か・ら!!今!そいつらが!オイラを馬鹿にしやがったんだよ!!」

「…何言ってんの、あんた。」

人間じゃあるまいし。
動物がそんな事するわけないじゃん。

「嘘じゃねぇ!!」

「…はいはい。」

「テメェもオイラを馬鹿にするつもりか!?」

「つもりかも何も。相手は虎よ?どうやって人間を馬鹿に出来るのさ。」

馬鹿言ってないでよね、まったく。

「〜〜…!!!その虎は喋るんだよ!!」

「あはははは!面白くない。」

「今思いっきり笑ったじゃねぇか!!」

何を本気で言ってんでしょうね、ほんとに。

「「エニシ!」」

ん?

は!?

「えぇ!?」

「ほらみろ!!」

「はあぁ!?待って!?ほんとに喋ったよ、この子たち!!」

何で!?
どうして!?
虎だよね!?
動物だよね!?

「どぉなってるのぉぉ!?」

理解が追いつかない!!
ファンタジーじゃねぇんだぞ!?
…いや、前世からしたら全部が十分ファンタジーなんだけれども…。

「うるせぇな。何の騒ぎだ?」

よっぽど煩かったらしく、サソリさんが出てきた。
その間にも、虎ちゃん達は私にどつく様に頬擦りをしている。
甘えてるって分かるんだけど、まぁまぁ痛いよ?君たち。

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