第4章 久方ぶりの里帰り2
「…世界にはさ、裏と表があるの…。」
「裏と表…?なんの事だってばよ?」
サスケの代わりにナルトが答えた。
「そう…、裏と表。」
うん、言える範囲で伝えてみよう。
「太陽は昼間は白く見えるけど、夕方には赤くなるよね?月は日によって形が変わる。けど、それには理由がある。」
上手く伝わるかな…。
二人ともすっごく怪訝な顔してるけど。
「理由が分からなかった昔の人は、それは神様が色や形を変えてるんだって思ってた。それが常識だった。
でも本当は、太陽の色が変わるのは地表に届く色の波長が違うからだし、月の形が変わるのは太陽の光の当たり方が違うから。」
サスケは益々不機嫌になっていく。
「…何が言いたい?」
「どういう…ことだってばよ…?」
ナルトは言わんとしてる事が分からないらしく、ぽかんとしながら首を傾げていた。
ヤバい。反応が真反対で笑える。
堪えて、堪えて…。
「情報一つで、世界はひっくり返るくらい違うものになり得るって話。表から見た世界と裏から見た世界の景色が違うって事だってよくある事。」
ここが私が言えるぎりぎりの範囲。