第12章 懐かしい顔と新しい顔
「余計な真似はするなよ?」
つい力んだら見咎められてたらしい。
サソリから釘を刺された。
「やってみりゃいいじゃねぇか!オイラが受けて立ってやるぜ!!」
「…っ!!」
デイダラの手の上に爆弾と思われる鳥の人形が現れて、一瞬で冷や汗が吹き出した。
「ほう…。あれが何だか分かってるみたいだな。」
「また試してみるか!?」
そう言って、人形を持っていた右手を振り上げた。
それを見た瞬間、私は素早く影分身を出し、持てる最大限の速度で本体はデイダラへ、影分身は玄関へと走り出す。
「てめっ…」
驚いた顔をしたデイダラに触れた瞬間、岩が瞬時に奴を包み込んだ。
で、取って返すように一目散に玄関へ駆け出す。
「どっせいぃ!!!」
岩で包んだデイダラを、開け放たれた玄関から思いっきり放り投げると、影分身が勢い良くバタン!!と閉めた。
本体は、玄関横にあった術札に速攻でチャクラを込める。
すると、思い通りに外壁が硬化されていく。
バアアァンン!!!
術の展開が終わった直後、大きな爆発音と共に酷い振動が起こって思わず首を竦める。
多分、デイダラの爆弾だ。
「開けやがれ!!!」
誰が入れてやるもんか!!
バアアァンン!!!
「開けろっつってんだろ!!!」
あんたはヤクザか!