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もう一度、を叶えるために。second

第12章 懐かしい顔と新しい顔



「そう…。てっきりサスケ君なんだとばかり…。心配じゃないの?」

ほっとしたような、残念そうな。そんな顔をする。

「そりゃ、心配ですよ。でも、あなたならちゃんと育ててくれるでしょうから。」

ダンゾウのお膝元よりは信用できる。

「私の目的を知らないの?」

「勿論、知ってますよ。でも、私はサスケを信じますから。」

っていうより、原作を信じてますから。
ここで外れたらキレる。
なんなら、イタチを連れて乗り込んでやる。

「ふふっ、変な子ね。私の目的を知ってるのなら、あなたも狙われるとは思わないの?」

「思わなくもないですが…、逃げるが勝ちよって言いますし?」

「大した自信ね。」

その言葉と共に、大蛇丸の瞳の奥がギラリと光った気がして、少し冷や汗が出る。
さすがに睨みは貫禄があるわ。

「それで…教えてもらえる代わりに、あなたが私に望むものって何ですか?」

「そうね…。あなた自身だと言ったら?」

「それは出来かねますね…。他人に”うちは”を明け渡す気はないので。」

「それじゃ、私の腕を治してもらうのはどう?」

テーブルの上に置く様に見せられた両腕は、腐ってると言っても過言ではないくらいに変色していた。

うーん…。
治せなくはない。
ただ、そんな事したら、綱手様は烈火の如く怒るだろうな、とは思う。
私も、割に合わないなっていう感想だし。

「…お断りしたら…どうなります?」

にっこり笑って聞いた時、体がずん、と重くなった。

「ふふふ…。さすがはうちはね…。いつすり替わったのかしら。」

全身に一瞬で蛇が巻き付き、締め上げ始めた。
人間とは比べ物にならない位の締め付け具合。
綱手様直伝の怪力がなかったら即死だったな。

…本体だったらの話だけど。

「いつから気づいてました?」

「残念ながら、ここに座ってからよ。」

思わずニヤっと笑っちゃった。
だって、技が十分通用するって分かったから。

「随分と綱手には可愛がってもらったのね。完璧な怪力の力だわ。その子、力には自信があるのだけど。」

彼が言った途端、蛇が更に締め付け始めた。
かなり苦しい。
やるじゃん。

「残念、ながら…交渉、決…裂、って…事で…!」

ドロン!

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